大学受験 古文の勉強法1 読む力をフル活用

大学受験 古文の勉強法1 読む力をフル活用

 

majime
マジマナ

大学受験の古文が苦手だという話をよく聞きます。「やる意味が分からん」という声もありますね。

 

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マジマナ

単語や文法で引っかかる人も多いと思いますが、私は大学受験の時、単語も文法も参考書を使って勉強した記憶がありません。

 

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マジマナ

どうやってできるようになったのか。それをご説明します。

 

 

 

学校の授業を大切に

私の古文の力は学校の授業を中心に養成されたと考えています。「授業する先生が良かったからで、うちの学校の先生はハズレだ!」と思う人もいるかもしれません。

 

私が高校生の頃の古文の授業は、起きている人が3人というレベルでした。非常勤の先生で、文法の授業はお世辞にも上手とは言えませんでした。何で寝てるのか友達に聞いてみたら、「よく分からないから」と言っていました。

 

その先生の授業は、文法の教科書に載っている例文を一つずつ説明していく進め方でした。その話を聞いていると、一文からその前後のストーリーを話すという方法でした。これはよく考えるとすごいんじゃないか?と思いました。

 

一文からその前後の話が出来ると言うことは、それだけ知識があるということです。もちろん、予習している可能性はありますが、その先生の話しぶりがスラスラだったところからすると、頭に入っていたのだと思いました。

 

そして、私はそこで、「知識さえあれば、古文はいけるんじゃないか?」と考えました。文法については、先生が一文から物語に旅している間に読み込んで、ミニ練習問題を解いていきました。他の先生の古文の授業では文章を扱っていましたので、文章はそちらで勉強していました。

 

文章題の取り組みに関しては、先に小学館の「新編日本古典文学全集」から該当箇所を見つけ出して、コピーを取っていました。このあたりの方法は今も推奨しています。

 

このように、学校の授業で文法も文章題もやっていました。予習と復習をしっかりと行い、古典のテストでは95点を切ったことがないくらいまでやっていました。

 



受験に対応できる古文の勉強

とはいえ、学校の授業だけでは、受験に対応できません。私の母校は今でこそ、大学受験の成績がよいですが、当時は「進学校の底辺」と言われていました。

 

受験に対応できる古文のレベルにないことは、模試で実感していました。模試の本文を読んでも分からなかったからです。知識問題は解けるけれど、読解問題が解けないという状況でした。

 

そこで、私は予習で使っていた「新編日本古典文学全集」を読んでみることにしました。

 

現代文や英語の文章題は、時代が進むにつれて新しい文章が出てくるので、読解力が必要です。しかし、古文に関しては、研究が進んで新たなものが発見される可能性はありますが、そのスピードと入試で消費されるスピードを考えた場合、入試で消費される方が速いはずです。

 

となると、古文の文章を知れば知るほど、同じ文章が出る確率が高くなるのです。

 

そのことに気づいた私は有名どころを読むことにしました。

 

『枕草子』 『徒然草』 『方丈記』

 

なぜか、私は三大随筆を選んで読みました。分からない所もたくさんあったけれど、色々な表現に触れられたと思います。

 

『住吉物語』(大阪と深い繋がりがあったから)

『土佐日記』『竹取物語』(教科書に載っていたから)

 

あたりも読みました。物語としては、それほど難しい構造ではないので、意味さえ取れれば内容理解はできると思います。むしろ、教科書範囲や問題の範囲だけの方が理解しづらいです。

 

『源氏物語』も読んでみようと思ったのですが、こちらは難しくて断念しました。たくさんの人が登場する話が苦手だったんです。それにドロドロした昼ドラ系も苦手だったので、辞めました。今思えば我慢してでも読めば良かったと思います。

 

基本的には読むことしかしていません。古文の本文と現代語訳を交互に見ていって、気になった単語の説明を読むくらいでした。

 

学校の授業とこの取り組みのおかげで、問題集や模試の文章であれば7割くらい読めるようになりました。

 



問題演習と過去問

高校生3年生の時の学校の授業は問題集をひたすら解いていく演習になりました。こうなれば、事前に本文をコピーできませんので、実践トレーニングです。予習なしで解いて、復習をしっかりとしました。

 

3年生の前半は一点突破主義で英語を勉強していたので、学校の問題演習しかしていませんでした。夏以降になっていましたので、基本的には過去問をやっていました。センター試験の過去問です。10年分くらいをやっておきました。

 

これでセンター試験を迎えましたが、古文は満点でした。古文と漢文に関しては、理系の人でも満点を取る人が多いので、あまりアドバンテージにはなりませんが、足を引っ張ることにもならずに済みました。

 

 

受験で定番の勉強をしていない

私の大学受験の勉強の流れを書きました。お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、受験で定番の勉強が出てきていません。

 

単語・文法

 

この二つを特化してやっていません。単語帳はセンターの3日前に一冊買ってみて、分かるかどうか試してみました。9割くらい分かったので、単語帳で覚える作業をしていません。また、文法も高校1年生の時の授業で習って以来、特に勉強していませんでした。

 

単語に関しては、「新編日本古典文学全集」を読んでいく中で、自然と覚えたようでした。単体で覚えたわけではなく、文脈での使い方を見ていたので、「単語→意味」はあまり出てきませんが、文脈の中でなら掴めるようになっていました。

 

文法に関しては、理屈で覚えていたので、結構覚えていました。私の勉強方法は、学習範囲の大枠を頭に入れるというものでした。古典文法で分かっていれば良いことを覚えておけばいいのです。

 

用言(動詞・形容詞・形容動詞)、助動詞、助詞、敬語、識別

 

これを覚えていました。これでも多い方だったので、さらに省略していました。

 

識別・敬語

 

入試で必要な力は「識別」か「敬語」です。特にセンター試験ではこの二つができるようになっていれば、文法問題は怖くないといえる状況でした。識別は「前後のつながりから判断する」ということ。敬語は「現代語にないものは覚えておく」という二つの戦法でした。

 

識別に関しては、「新編日本古典文学全集」だけでなく、品詞分解の書いた参考書を見ていました。また、問題演習の中で「識別」に関しては、複数の解釈が出来るように見えるが、1つに定まる問題しか出ません。前後の文脈から決めることが出来ますか?という聞かれ方なので、よく出るパターンが見えていました。

 

敬語は文章中で主語を捉えていけばいけるので、敬語の種類さえ押さえてしまえば怖くないことが分かっていました。

 

こうして、定番の勉強なしに、大学受験を迎えることができました。

 




 

まとめ

さて、今回の私の勉強方法のメインは「読む」ことです。

 

学校の授業をフル活用するためにも、古文の知識を増やして読解力を高めるためにも、「新編日本古典文学全集」を「読む」ことをしました。

 

「読む」経験をたくさん積みながら、学校の授業で行われていた問題演習をこなしました。最終的には過去問を使ってブラシュアップです。

 

このような方法で大学受験に対応できる古文の力を身に付けました。この方法は、時間がかかります。たくさん読まないといけませんので、高校1年生や2年生の人なら間に合うかもしれませんが、3年生の人は辛いかもしれませんね。

 

今回は紹介できませんが、オーソドックスな方法を用いた3年生でもできる方法も後日紹介したいと思います。

 

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