私のアクティブ・ラーニングのやり方④
3 成果はあったが課題もある
基本は参考図書を使ったので、大きく失敗するようなことはありませんでしたが、この二年間の成果から、基本的な知識がないと成立しないことが分かりました。
基本的な知識がないと、まずは自力で取り組むことが出来ません。問題となっていることに間違いながらでも立ち向かえないと、次に進めないのです。
間違えながらも自力で取り組める生徒は、ペアでの話し合いや先生に質問をすることで解答に近づけていき、自分でゴールにたどり着いた達成感を味わえます。そのことがきっかけで、前向きになり、自信がついていく生徒がいました。
一方、何も書けない生徒は固まってしまっていました。ペアになっても話すことが出来ない生徒もいます。そのときは、先生も一緒になって、二人が発言できるように話を振っていきます。それを2,3回繰り返すと二人で話すようになっていきます。
この取り組みでは、先生が解説をすることは激減しました。その代わり、色々な質問が飛んできますし、ペアワークの様子を観察し、適度にサポートしてあげることが大切となります。状況を判断し、対応していくことが必要になるので、こちらの臨機応変さが問われます。
学力向上、コミュニケーション能力の向上という成果がありますが、同時に知識のない生徒や参加できない生徒をどのように参加できるようにしていくかという課題があります。そのためには、扱う教材について深く理解し、また、教室の状況を見て臨機応変に対応していく必要があります。さらに、思考を深めるための発問力も問われます。
私はこの取り組みのために、「質問」「発問」というキーワードで本をいくつも読みました。基本的には小学校の先生の提案が多いのですが、高校生相手でも参考になるものが多かったです。
試行錯誤を繰り返しつつですが、取り組んでいっています。
最近は担当授業で取り組めるものが少ないので、停滞気味ですが、また取り組む機会があれば報告したいと思います。
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