古文の参考書はどうする?② 『古文の核心』に頼れ!!




古文の参考書はどうする?② 『古文の核心』に頼れ!

 

ひかり
ひかり

前回は文法のおすすめの参考書を紹介してもらいましたが、文章読解の練習をするために役立つ参考書ってありますか?

majime
マジマナ

勉強の状況によりますが、土台作りをして、その上に積み上げていく必要があるので、そういうトレーニングのできる参考書や問題集が良いですね。

ひかり
ひかり

勉強の状況って具体的にはどういう状況ですか?

majime
マジマナ

学校でどれくらい古文に時間を掛けているかで変わってくるかな。それに授業を受けている本人がどれだけものにしてきたかっていうところも関わってきます。

林太郎
林太郎

たしかに・・・・・・授業はきっちり進むけど、それをどれだけ習得するかは本人次第の部分もありますよね。テストで60点くらいだと、4割は知識を落としていっているということですよね。

majime
マジマナ

そうだね。だから、学校の教科書で習うレベルの文章はしっかりとやっておいたほうがいいんだ。そこにほとんどの文法が出てきているし、入試に出る古文も教科書レベルかそれに少し毛の生えた程度なことが多いからね。

ひかり
ひかり

先生のやり方は教科書レベル+αって言っていましたよね。そういうやり方でできる参考書があるんですか?

majime
マジマナ

その通り。私が塾で教えていたときのメニューがありますので、それを紹介してみましょうか。

 

古文読解の参考書のおすすめはこれだ!

古文の読解力を鍛えるためには、まずは教科書レベルの文章を押さえておく必要があります。中堅私大クラスだとほとんどが教科書レベルの文章です。教科書レベルの文章というのは、有名すぎて事前に知っていますよねというものです。単語のレベル、文法のレベルなど、少し語注をつければ読めるレベルです。

 

ということで、教科書レベルの文章は全部読んでおくことが大切です。しかし、学校の教科書というのは不親切です。学校の授業で補わないと一人で読むのは難しいのです。よって、独学で勉強しようと思うと参考書を活用しなければなりません。

 

問題集ではなく、参考書を使うのです。古文の参考書って何だろうって思うくらい、文法の問題集や文章の問題集が多いです。それくらい知られていません。数もそれほどありません。その中で教科書に載っている作品が多く、情報がまとまっている参考書があります。

 

『古文の核心』(核心ブックス)1620

 

結構年数が経っていますが、この参考書に載っている文章は未だに高校の古文の教科書に取り上げられています。(学校の教科書は4年ごとに改訂されますが、古文の文章はほとんど変わっていないのが現状です)

 

古文の予習をする時に、『新編古典文学全集』(小学館)を引くと良いという話(勉強法!古文の予習・復習のやり方)をしたことがありますが、この参考書を買っておくと、予習がさらに便利になります。この参考書に同じ本文が載っていればそれで予習ができます。

 

この参考書には、「要約」が載っています。話の全体の流れを知ってから、本文と現代語訳を確認できます。その後に、語注がついていますので、理解するために必要な知識がそろっています。

 

その上、文法分解も載っています。学校の先生って同じタイミングで習う文法をしつこく聞く癖があります。文法の説明も全部載っているので十分対応できるでしょう。その後に、古典常識といわれる解説が載っています。本文を理解するために必要な背景知識です。

 

そして、最後に「定期テスト予想問題」が載っています。入試問題を中心に作問されています。入試問題と言うことは、定期テストとは違うのではないかと思われがちですが、大学進学をする人が多い学校では、結構入試問題を確認します。指導書の問題も大学の入試問題を考慮した問題が載っていることも多く、結構役に立つのです。

 

林太郎
林太郎

こんなに便利な参考書があるんですか?なぜ知られていないんだろう?あっ分厚いから敬遠しちゃうのかな・・・・・・

 



『古文の核心』の使い方

さて、ここまで持ち上げておいた『古文の核心』ですが、使い方も大切です。

 

この参考書は、学校の授業では予習のために使うとして、実際に受験勉強していこうと思ったときは、「読み切る」ことを第一とします。ただし、ダラダラと読んでいてはいつまで経っても終わりません。結構な分量があるので、1ヶ月で1周するくらいのペースで3周は読みたいです。3ヶ月を目安に習得するといいでしょう。

 

この3ヶ月は単語の時と同じです。単語、文法の基礎が3ヶ月で終わります。その際に、このテキストを同時並行でやっておくのです。この初期の3ヶ月が結構重要で、「単語」「文法」「背景知識」「基礎読解量」を積み上げるのです。こうして土台作りをして、そこから、演習に入っていくという流れです。

 

ちなみにこの土台作りが上手くいけば、古文が平均点以下になることはまずありません。むしろ得点源になってくれます。演習を積めば、みんながこけてしまうくらい難しい文章でも得点できるようになるので、むしろ救世主のような点数を導いてくれます。

 

これくらいうまく使えば役に立つ本なのですが、古文の参考書が少なく、使った経験のある人がいないため、あまり浸透していません。それに最近の傾向では、古文は教えてもらったことだけを覚える「暗記科目」と化している現状です。確かにセンター試験までであれば、暗記すればある程度は得点できますが、決して暗記科目ではありませんし、理解が難しい科目でもありません。

 

自分で文章を読んで理解する力があれば、古文の説明をしてくれているものはたくさんあるのです。しかし、学校の授業のいけないところは、先に知られると授業を聞いてもらえないと思って、独学を勧めないことです。だから、参考書のような本も紹介してくれないのです。

 

私は、古文の知識は自分でどんどん吸収していけば良いと思います。便覧で確認して色々知ることも出来ます。座って、受け身で待つ必要は無いのです。だからといって、学校の授業を聞かなくていいわけではありません。自分では見つけられなかったことや、古典の世界では当たり前となっていることを知るためには、学校の授業は有効です。

 

自分で見て知ったことが、古典の世界では常識で問題として問われやすいのか、高校生の間はあまり問われないのかを知っておくとよいでしょう。そのための答え合わせに授業は使えます。

 

『古文の核心』を上手く利用して、学校の授業に臨んでいけば、定期テストも安定して点数が取れるでしょう。古典で悩まないで済むようになってくださいね。

 

ひかり
ひかり

学校の授業の受け方も変わりそうですよね。受け身では無くて能動的になっていこう!

 



さいごに

今回は『古文の核心』という参考書について詳しく書きました。他に文章読解の能力を鍛えるための問題集があるので、それは次回の記事にしたいと思います。

 

ここまでの記事は「単語」「文法」「背景知識」「基礎読解量」と古文の土台作りの話でした。実際の問題を解く力はこの後に鍛えるべきものです。それをせずに文章をいっぱい読んでも吸収できる量が少ないので、注意してくださいね。

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