古文単語の意味を検索するときのポイント!




古文単語の意味を検索するときのポイント

 

林太郎
林太郎

学校の宿題で古文単語を調べる宿題があって、調べて行ったのにダメだって言われたんですよねーせっかくやったのに腹たつな・・・

majime
マジマナ

どういう調べ方をしたんだい?

林太郎
林太郎

普通に検索しましたよ。「古語単語」+「意味」で調べましたよ。

majime
マジマナ

もしかして、それで出てきた意味の一番上のを書いたとか言わないよね?

林太郎
林太郎

えっ?何がダメなんですか?

majime
マジマナ

やっぱりやらかしているね。

ひかり
ひかり

私でもその調べ方したらダメだと思います。

majime
マジマナ

だよね。古文単語の調べ方としてはダメダメだね。怒られても仕方ないよ。それに腹をたてるなんて、逆ギレに近いと思うよ。

林太郎
林太郎

そんなにですかっ!?じゃ、どうやったらよかったんですか?

majime
マジマナ

今回はネットで古文単語を検索するときの注意点を学んでみようか。

 

古文単語の意味検索の注意点!

古文単語の意味を検索すると、たくさんの意味が出てきます。誰が作ったのかわからない古語辞典があるくらいです。おそらく古語辞典を写したものなのでしょうが、一部現代語と混じってしまっているものがあるので、注意が必要です。

 

ただし、古語辞典として成立していたとしても、引き手が未熟だと上手く引けません。古文の辞書を引く時は、読んでいる作品の前後文脈から意味を考えて適切なものを選ぶ必要があります。前後文脈と全く違うものや読んでいる作品よりも、かなり現代に近づかないと出てこない意味は引いても無駄ということになります。

 

たとえば「物事のよしあし」というフレーズがあったとしましょう。そこで「あし」が単語調べとして宿題に出てきたとしましょう。ネットで検索すると「あし」の意味がたくさん出てきます。なぜかというと「足」「葦」「悪し」がヒットしてしまうからです。しかし、そうした区別がわからないまま一度に表示されてしまいます。古語辞典では漢字が当てられて区別がつくようになっていますが、ネットでは分からないのです。

 

そこで、一番初めの意味を書き写して宿題として提出すると先生から突き返されてしまうでしょう。「物事のよしあし」は「良し悪し」なので、「悪し」が正解となります。なので、「悪い」という意味が正解になります。それほど難しい古語ではないのですが、他の文中で出てきたこの単語を宿題に出した時、「人体の一部」と書いてきた生徒がいたのでふざけているのかと思ってしまいました。

 

これは決して珍しいケースではなく、何人もがそのような状態でした。古語辞典の推薦をして、電子辞書でもおさがりの古語辞典でもいいので、手元に置いて調べてくるように指示しましたが、結果的にはネットで調べてきた人と、それを写した愚かなものがいたことになります。まだ、やり直しを言ってくれる先生は優しいと思います。その瞬間は腹が立つかもしれませんが、チャンスをくれていますからね。私なら、授業でダメな例として説明して、そのまま平常点をマイナスしておきます。手抜きはいいですが、テキトーは許しません。その状況が積み重なると、その後大変なことになります。先に痛い目にあってもらいます。

 

ひかり
ひかり

マジマナ先生は、普段は怖く無いけど、勉強に対してはちゃんとしないと怖いってよく言われるんですよね。手抜きとデタラメの区別がはっきりしているんですよね。



古文単語は例文検索をしよう!

古文単語の検索で失敗しないための方法は「例文」をきちんと見ることです。それぞれの単語の使われている例文が載っているはずです。高度な辞書になれば、「初出(初めて使われた文章)」が書かれていますが、高校生向けの古語辞典であれば、教科書で扱われる文章が例文になっていることが多いです。

 

ちなみにですが、高校1年生で習う、「児のそら寝」の訳は辞書で単語を調べていくと完成するものがあります。高校生向けに出版されていますので、目にしたことがあるものだと思います。

 

なので、高校生のうちは、高校生向けの辞書を使うのが間違い無いと思います。大学で古典を専門に扱うのであれば発展的な辞書が必要ですが、一般レベルであれば高校の時がメインとなるでしょう。基本的な高校生向けの電子辞書は、高校生向けの古語辞典が1つか2つ入っているので十分だと思います。言語プロフェッショナル仕様の電子辞書を手に入れましたが、それでも高校生向けの辞書しか入っていませんでした。

 

高校生向けの古文辞書はもしかしたら、高校生の間しか使わないかもしれませんが、勉強するうちはあったほうがいいと思います。なしでもクリアできますが、あきらかに効率が変わるのでおススメです。

 

さて、それでも、辞書を持たずにネットで済ませようと思うのであれば、検索した時に例文が載っているサイトを使うべきです。例文で意味を確認して、自分が今知りたい意味と合致するかを必ず確かめてください。どうしても意味がピンとこない場合は、「原義」を調べるといいでしょう。言葉の持っている意味の中心の意味を知ることで、本文に合致する意味がわかるかもしれません。

 

あとは、いつの時代から使われ始めたのかを意識してください。仮にも江戸時代から使われ始めた意味を平安時代の作品に応用しないようにしてください。みんなにとったら、同じ古文の世界かもしれませんが、800年と1600年だと800年も開きがあります。今の私達からすると、「鎌倉時代の言葉も一緒でしょ!」と言っているようなものですから。

 

林太郎
林太郎

時代感覚って分からないけど、今の時代に置き換えるとすごい話ですね。鎌倉時代の文章って完全なる古文ですよね。



さいごに

古文単語をどうしてもネット調べる時は、きちんと文意に即したものを選ぶようにしましょう。それと例文のあるものを使って、文意と合うかをより正確に判断しましょう。

 

ただし、古語辞典を正しく引くことは、古典の勉強だけの問題ではなくて、自分が専門とすることの辞書を引く時にも応用の利く力です。それぞれの引き方があります。それを理解する力は普段から色々な辞典を引いているから成り立つものです。

 

専門的なことであってもネット調べればいいと思うかもしれませんが、専門度が増すほどにネットにはありません。むしろ最先端に自分がいることになるので、専門書や研究所を読み解くことになります。そのため、ネットだけでは太刀打ちできなくなってきます。(そんなことを経験しないレベルの大学もたくさんありますが・・・)。

 

せっかく調べたのに提出して怒られるくらいなら、きちんと調べていきたいところですよね。ネットでも最近では調べられるので、うまく活用してみてください。

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