古文の現代語訳はもはや翻訳!?




古文の現代語訳はもはや翻訳!?

 

林太郎
林太郎

英語っていろいろなサイトで翻訳されていますけど、古文って翻訳してくれるものないんですか?

majime
マジマナ

ありますよ。

林太郎
林太郎

えっ!?

majime
マジマナ

あることはありますが、それほど需要が無いので認知されていないんですね。

林太郎
林太郎

いやいや!高校生に需要あると思いますよ!!

majime
マジマナ

スマホのアプリであれば需要あるかもしれないですけど、残念ながらありませんからね。パソコンではフリーソフトがあるのですが、今の高校生の大半はスマホユーザーなので、パソコンだとあまり人気出ませんね。

林太郎
林太郎

衝撃的だったな。翻訳ソフトがあるだなんて・・・・・・

majime
マジマナ

だけど、完璧な翻訳ソフトがないのと同じで、翻訳内容が合っているかどうかは各自で判断しないといけませんけどね。

ひかり
ひかり

完全ではないけれど、ある程度の内容を理解するためには役に立ちそうですね。

majime
マジマナ

確かにその通りだね。今日はその翻訳ソフトを紹介してみましょう。

古文の文章を翻訳してくれるソフトを配布するサイト

古文の翻訳ソフトですが、検索すればヒットしてきます。ただしトップ表示では無いので、少しページを送っていかないといけません。以下がそのサイトです。

 

古文自動翻訳研究センター

 

このサイトから翻訳ソフトをダウンロードできます。10周年を迎えて1年が経過しているようなので、私が高校生の頃にはまだなかったようです。確かこのソフトができた時、私たちの間では話題になりました。国文学の研究をしていたので、翻訳してくれるなら本当にありがたいと思ったのですが、その当時はあまり使い物になりませんでした。

 

このサイトにも書いてありますが、「中高生の学習をサポート」することが目的らしいので、大学や大学院での研究には向いていなかったのでしょう。

 

さて、昔話はこの辺にして、このソフトは中高生向けであり、かつ10年も経っていることを考えれば、かなりの精度で教科書内容はカバーしているのではないでしょうか。一度実験してみましょう。

 

高校の最初に習うことの多い「児のそら寝」を使ってやってみましょう。

 

児のそら寝                       宇治拾遺物語

今は昔、比叡の山に児ありけり。僧たち、宵のつれづれに、「いざ、かいもちひせむ。」と言ひけるを、この児、心よせに聞きけり。さりとて、し出ださむを待ちて寝ざらむも、わろかりなむと思ひて、片方に寄りて、寝たるよしにて、出で来るを待ちけるに、すでにし出だしたるさまにて、ひしめき合ひたり。

この児、さだめておどろかさむずらむと、待ちゐたるに、僧の、「もの申しさぶらはむ。おどろかせたまへ。」と言ふを、うれしとは思へども、ただ一度にいらへむも、待ちけるかともぞ思ふとて、いま一声呼ばれていらへむと、念じて寝たるほどに、「や、な起こしたてまつりそ。をさなき人は、寝入りたまひにけり。」と言ふ声のしければ、あな、わびしと思ひて、いま一度起こせかしと、思ひ寝に聞けば、ひしひしと、ただ食ひに食ふ音のしければ、ずちなくて、無期ののちに、「えい。」といらへたりければ、僧たち笑ふこと限りなし。

 

これを入力してみますね。

 

子供のタヌキ寝入り                       宇治拾遺物語

今となっては昔のことだが、比叡の山に子供は存在した。僧達、宵が手持ち無沙汰であって、「さあ、ぼたもちを作ろう。」と言ったのを、この子供が、期待に聞いた。だからといって、し出すようなのを待って寝ないようなのも、よくなかっただろうと思って、片方に寄って、寝ている理由で、現れるのを待ったところ、すでにし出している様子で、ひしめき合っている。

この子供が、かならず目を覚まさせるだろうと、待って座っていると、僧が、「お話申し上げるのでございましょう。目を覚まさせろお与えになれ。」と言うのを、うれしいとは思うけれども、たった一度に答えるようなのも、待ったとも思うからといって、いま一声呼はれ手が答えようかと、我慢して寝ているくらいに、「おい、どうか起こして差し上げないでくれ。おさない人は、寝入りなさった。」と言う声が一面に広がっているので、まあ、苦しいと思って、もう一回起こせよと、思い寝と聞くと、むしゃむしゃと、まっすぐ食べに食べる音が一面に広がっているので、どうしようもなくて、長期ののちに、「はい。」ときらへたりたので、僧達を笑うことが限りない。

 

さて、どうでしょうか。

 

標準訳と見比べられるように用意してみました。

 

162標準訳と翻訳機訳ちごの空寝

 

なんかちぐはぐですね。「期待に聞いた」は文法的におかしいです。「期待して聞いた」ですね。「し出す」は古語ですが、これを訳せていません。辞書に立項されている語でもないので、そのままになっているのでしょう。(「し」+「出す」と考えて意訳が必要ですからね)

 

なんとなく、意味はつかめそうですが、やはり厳しそうですね。この翻訳機の訳をそのまま課題で書いてしまったとしたら、先生に雷を落とされてしまいますね。有名どころの作品であれば、ほとんど上手くいくと思いましたが、そうはいかないみたいです。

 

ちなみに品詞分解もしてくれますが、おかしいところが散見されるので、やはり自力でやった方が良さそうですね。なかなか上手くいかないものです。

 

林太郎
林太郎

翻訳機があることに驚きましたが、なかなかうまくいかないんですね。参考には出来ても完全に信用は難しいですね。

 



 

古文の読解の上達方法とは?

翻訳機の能力は完全とは言えませんが、ある程度の訳を捉えることは出来るかもしれません。全く訳し方が分からない場合は使ってみても良いかもしれませんね。全文を入力する(これって結構面倒)と、あまり上手くいかないので、一文ずついれて確認してみるといいかもしれませんね。

 

なぜこの方法をおすすめするかというと、古文の読解の上達方法の第一段階として、「一文訳」をすることが大切だからです。一文訳を積み重ねていくと文章になります。これは、文法的にも説明されています。

 

単語+単語→文節+文節→文+文(→段落+段落)→文章

 

文章になるまでの段階です。まずは単語があります。文章を理解するための第一歩として、単語を覚えるのはこのためですね。そして、その単語と単語がひっついて、文節を作ります。「私」+「は」→「私は」の形です。次に文節と文節がひっついて、一文となります。「私は」+「学校に」+「行く」→「私は学校に行く。」となります。さらにこの文が集まって文章となるわけですね。現代文の場合は、段落が形成されるので、私は段落も文構成の一つとして考えていますが、古文の場合は飛ばして考えて良いでしょう。

 

文節ごとに訳すことはあまりありませんので、一文ずつ訳すことに力を入れる必要があります。一文訳をするためには、単語と文法の知識が必要です。そのために、文法を習うのです。「単語」と「文法」を使って「一文訳」を完成させます。スモールステップで進んでいくことをすすめます。学校ではいきなり文章を訳すように要求してくるので、なんとも難易度の高いことをさせるのだなと思ってしまいます。

 

ちなみに、一文訳を重ね合わせて文章を理解しようとすると、背景知識が必要になります。これは文章読解を通して培っていかないとなかなか身につきません。歴史の勉強をしてもそれが文章を読みながら繋がるまでに相当時間がかかりますからね。

 

ひかり
ひかり

文章の構成を理解していると、「単語」や「文法」を習う意味が分かるんですね!

 



 

さいごに

さて、今回は翻訳機について書いてみました。翻訳機が優秀であればもっと活用されているのでしょう。しかし、日本語の翻訳というのは非常に難しいのです。英語との翻訳サイトもありますが、完全な日本語とは言えない表現が多く見受けられます。それでも、大体の意味が取れればいいといった程度で使われるので、活用されています。

 

今回の翻訳もある程度の意味が取れたらそれでいいと思えば活用できると思います。しかし、背景知識を入れていかないと完全な意味に近づかないことを考えると英語よりも厄介といえるでしょう。

 

もし、古文に興味がある人がこの記事を読んでいたら、人が頭の中で言葉を変換する過程に注目してみて、分析してみると面白いかもしれません。古語と現代語がうまく行き来できるようになれば、もっと古文が広がるかもしれないですね。

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