『竹取物語』「かぐや姫のおひたち」




『竹取物語』「かぐや姫のおひたち」

 

使用時期

高校の古文学習の中でも初期段階で使用される教材。『竹取物語』は中学校で学習する場合もあります。また、「かぐや姫」として昔話でも有名なので、話の内容を知っている可能性が高く、そのため、古文ではあるが話を理解しやすいといえます。

 

用言の学習がピークにさしかかるので、動詞だけでなく、形容詞や形容動詞も聞かれることになるでしょう。さらには重要古語も出ているので問われるポイントとして要注意です。文法事項の制限を取り払えば、敬語なども出ているので、色々と押さえたいポイントのある話です。

 

この話は『かぐや姫』の冒頭部分であるが、教科書には最後の部分も一緒に載っていることが多く、話の頭と終わりを押さえられます。しかし、話の面白さは物語の中盤にも存在するので、投げ込み教材として話の途中が追加される可能性があるのも要注意ポイントです。

 

 

本文

今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。名をば、さかきの造となむいひける。その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。あやしがりて寄りて見るに、筒の中光りたり。それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。翁言ふやう、「わが朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて、知りぬ。子になりたまふべき人なめり。」とて、手にうち入れて、家へ持ちて来ぬ。妻の嫗に預けて養はす。うつくしきこと限りなし。いとをさなければ、籠に入れて養ふ。

竹取の翁、竹を取るに、この子を見つけてのちに竹取るに、節を隔ててよごとに黄金ある竹を見つくること重なりぬ。かくて、翁やうやう豊かになりゆく。

この児、養ふほどに、すくすくと大きになりまさる。三月ばかりになるほどに、よきほどなる人になりぬれば、髪上げなどさうして、髪上げさせ、裳着す。帳の内よりも出ださず、いつき養ふ。この児のかたち、けうらなること世になく、屋の内は暗き所なく光満ちたり。翁心地あしく、苦しきときも、この子を見れば、苦しきこともやみぬ。腹立たしきことも慰みけり。

翁、竹を取ること久しくなりぬ。勢ひ猛の者になりにけり。この子いと大きになりぬれば、名を、三室戸斎部の秋田を呼びてつけさす。秋田、なよ竹のかぐや姫とつけつ。このほど三日うちあげ遊ぶ。よろづの遊びをぞしける。男はうけきらはず呼び集へて、いとかしこく遊ぶ。世界のをのこ、貴なるもいやしきも、いかでこのかぐや姫を得てしがな、見てしがなと、音に聞き、めでて惑ふ。

 



現代語訳

 

今はもう昔のことになるが、竹取の翁という者がいた。翁は野山に分け入って竹を取っては、いろいろな物に使っていた。名を、さかきの造といった。ある日、そのいつも取る竹の中に、根元が光る竹が一本あった。不思議に思って近寄って見ると、竹筒の中が光っている。その中を見ると、身の丈三寸ほどの人が、とてもかわいらしい姿で座っている。翁が言うには、「私が毎朝毎晩見る竹の中にいらっしゃることで、わかった。(竹の縁の洒落で言うわけではないが、私の作る『籠(こ)』ではないが、私の)『子』におなりになるはずの人であるようだ。」と言って、手のひらに包みこんで、家へ持って来た。妻であるおばあさんに預けて育てさせる。かわいらしいことはこのうえない。とても小さいので、籠に入れて育てる。

竹取の翁が、竹を取ると、この子を見つけてからのちに竹を取ると、竹の節と節を隔てて筒一つ一つに黄金が入った竹を見つけることがたび重なった。こうして、翁は次第に裕福になっていく。

この子は、養育するうちに、ぐんぐんと大きく成長する。三か月ほどになるころに、一人前の大きさの人になってしまったので、髪上げの儀式などあれこれ手配して、大人の髪に結い上げさせ、裳を着せる。帳の中からも出さず、大切に育てる。この子の容貌が、清らかで美しいことはたぐいなく、建物の中は暗い所もなく光が満ちている。翁は気分が悪く、苦しいときも、この子を見ると、苦しい気持ちもおさまった。腹立たしいことも気が紛れた。

翁は、黄金の入った竹を取ることが長く続いた。勢力のある富豪になってしまった。この子がとても大きくなったので、名前を、三室戸斎部の秋田を呼んでつけさせる。秋田は、なよ竹のかぐや姫とつけた。このとき三日間盛大に歌舞の宴を開く。ありとあらゆる音楽を演奏した。男という男は分け隔てせずに誰でも招き集めて、たいへん盛大に管弦の宴を開く。世間の男は、身分の高い人も低い人も、なんとかしてこのかぐや姫を妻にしたい、結婚したいと、うわさに聞き、恋して心を乱す。

 



 

問題

「かぐや姫のおひたち」の問題を作成しました。

文法問題と読解問題に分かれていますので、必要に応じて取り組んでください。

 

文法問題

文法問題は用言を全て習って、動詞、形容詞、形容動詞の問題がピークにさしかかったものとして作成しました。助動詞に少し入っている場合があると思いますが、今回は用言だけで構成しています。

 

03a竹取かぐや姫のおひたち文法

 

 

読解問題

読解問題は本文の読み取りが出来ていれば解ける問題にしてあります。本文の内容と知識を踏まえないと解けない問題は入れていません。基本的な問題なので、本文の読み取りが出来ているか確認するために使ってください。

 

03b竹取かぐや姫のおひたち読解

 




 

リンク

Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E5%8F%96%E7%89%A9%E8%AA%9E

 

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