漢文版の文法!それが句形!




漢文版の文法!それが句形!

 

林太郎
林太郎

先生、漢文の授業で句形がどうのこうのって出てくるんですけど、あれって何ですか?

majime
マジマナ

句形は漢文における文法だよ。漢字によっては文中での使い方が決まっているんだ。

林太郎
林太郎

そうなんですか。でも、なんか漢字だけ板書されて、覚えておくように言われるんですけど、何をどう覚えたらいいんですか?

majime
マジマナ

漢字(セットになる漢字も)と、返り点の付け方、読みくだし方と意味も必要だね。

ひかり
ひかり

いっぱいあるんですね。

majime
マジマナ

そうだね。句形になるところは、読みくだしと意味がわかれば、本文を読む上では困らないんだ。だけど、句形はセンター試験でも、白文にしてあって、返り点をつける問題として登場することがあるんだ。

林太郎
林太郎

そんな問題誰も解けないですよ。

majime
マジマナ

いや、案外漢文の満点者は多いんだよ。特に理系の人で満点だったっていう人をよく見かけるよ。

林太郎
林太郎

全部覚えたんですか!?

majime
マジマナ

覚えるだけだから覚えたって人もいるだろうけど、返り点を細かく全部覚えた人はいないんじゃないかな。

ひかり
ひかり

どうやったっていうんですか?

majime
マジマナ

おそらく、「声に出して読んでいた・・・・・・」かな。今日はその辺りのことを説明してみましょうか。

 

句形の基本3セットとは?

漢文の句形が出てくると先生は板書することが多いと思います。漢字の配列の方法が分かるので、白文を読む時に便利なのです。ところが、高校で習う教科書の漢文は基本的に返り点も送り仮名もついている状態なので、どうして、句形を勉強する必要があるのかいまいち掴みにくいですよね。

 

実際の入試問題を見ても、基本的には白文になっていません。問題の一部分で白文になっていて、返り点をつけたり、読みくだしの合っているものを選んだりすることがあるくらいです。(最近では漢文の出題も減ってきたので、入試には必要なかったという人も多いかもしれません)

 

ということで、本当に句形は何のためにあるのかと言われてしまう存在になってしまったのです。

 

とはいえ、昔から句形は存在し、押さえるポイントは昔と変わっていません。まずはその点を押さえてみましょう。

 

  • キーとなる漢字の配列
  • 返り点の付け方
  • 読みくだしと意味

 

以上です。キーとなる漢字は覚えないと仕方がないですね。これは実際に発見するきっかけとなるので、しっかり覚えましょう。今も昔も変わりません。

 

問題は②の返り点の付け方です。こちらはしっかりと覚えたほうがいいのですが、なかなか細かいので覚えにくいと言われます。私も全ての漢字の配列を覚えているのかと言われると覚えていません。よく出るものは覚えていますが、返り点を細かく覚えているかと言われると、そんなことはありません。(漢文の句形を説明するために、どういう意味で書いてあるかは理解していますよ)

 

この部分が難しく感じる高校生が多いので、私は③読みくだしと意味とセットで覚えるように勧めています。

 

ひかり
ひかり

細かく覚えるのが苦手な人多いですよね。文学を勉強する人は慣れ親しんで欲しいですけど、受験で必要って人には手っ取り早いほうが受けるかもしれません。

 



短い例文で覚えてクリアしたほうが楽!

では、③読みくだしと意味とセットにする方法を説明していきましょう。

 

基本的には声に出して読むことになります。書いてもいいのですが、声に出して読んだ方が頭に残りやすいですし、問題を解くときは無意識に心の中で音読しているので、声に出しておいた方がいいのです。

 

例えば

 

我 使 臣 下 追 野 次 馬 。

(我 臣下をして 野次馬を追はしむ。)

(私は 家来に 野次馬を追いはらわせた。)

 

とあったとしましょう。(作例は創作していますので、実際の文章ではありません)ここで問題になるのは「使」です。使役の助動詞「しむ」を表す漢字ですね。この漢字は、直後に「人などの名詞」を置いて、その後に「させる内容」を置きます。

 

使 「人などの名詞」 「させる内容」

 

ということで、これをアルファベットで表して、

 

使 Aヲシテ Bシム

(AをしてBしむ)

(AにBさせる)

 

という風に送り仮名付きで示します。もちろん返り点もつくわけですが、本サイトは横書きのため、ここには表示できません。

 

ということで、元の例文があり、使い方からアルファベットを用いて簡略的に表現した例文の二通りが存在します。

 

元の例文か、簡略化された例文の覚えやすい方を覚えると、返り点や送り仮名をいちいち覚えなくても、セットにして覚えることができます。例文、読みくだし、訳し方の三つをセットにして表記しておき、それを音読して覚えておけばオッケーです。できれば頭の中で映像で三セットが浮かんでくるまで繰り返せば、定着度はかなりあがるでしょう。

 

林太郎
林太郎

知識を単体で覚えても使い道がわからないので、例文で覚えた方がパッとみてわかりやすそう!

 



さいごに

漢文の句形を扱わないところも増えてきています。学校の進学状況を考えて、句形は触らずに、この漢字はこういう風に読むよと読み方だけを教えてしまうのです。教科書ではそれでもいいのかもしれませんが、問題集や模試の解説を読むと、「句形」という言葉が出てきます。句形を知らずにいると、問題集も自力ではできなくなってしまうのです。

 

そういったことからも、私は漢文の文法用語は一通り説明しておく必要があると思います。もちろん、それを使うか使わないかは個人の自由です。

 

ただし、使わないからといって学校でやらないというのは違うと思っています。高等学校の国語科では学習指導要領に定められているのですから扱うべきだと思っています。扱わなくてよいのであれば、大元のルールから外すことをすればいいのです。それが実際にできるのかは別ですが・・・・・・

 

ということで、今回は漢文の句形の覚え方についてお届けしました。

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