ボトムアップとトップダウンを知ろう!




ボトムアップとトップダウンを知ろう!

 

ひかり
ひかり

目標設定ってどうやって行えばいいんですか?

majime
マジマナ

目標設定のやり方で有名なのが二つあります。「ボトムアップ」と「トップダウン」方式です。

ひかり
ひかり

あまり聞きなれない言葉ですね。

majime
マジマナ

よく企業の在り方でトップダウンが言われます。社長がトップにいて、社長から社員に指令が降りるのをトップダウンといいます。

林太郎
林太郎

ボトムアップってどういう意味ですか?

majime
マジマナ

ボトムアップは下から上にあげることを指します。社員の意見を吸い上げて、上が意志決定する形だと考えてください。

林太郎
林太郎

それと目標設定とどういう関係があるのですか?

majime
マジマナ

今回はその話をしましょう。結構使える考え方ですよ。

 

ボトムアップとは?

ボトムアップの「ボトム」とは”bottom”で、「底」という意味があります。英語の成句に”bottom up”というのがあり、「さかさまに」という意味があります。英語の成句の意味で捉えると、「トップダウンのさかさま」という風に捉えることも出来ます。しかし、日本語風に考えると、「下から上に」という下意上達という意味で考えるといいでしょう。

 

経済用語ではありますが、これを目標設定に置き換えて考えると、ボトムは「自分」です。「自分からスタートして上に上げていく」というイメージです。つまり、自分の今あるもの、今興味があるモノからスタートして、ゴールへとたどり着く方法です。

 

この方法は、明確な目標が定まっていない時に有効です。将来のやりたいことが決まっていない人は、ボトムアップの方法で考えてみましょう。

 

まずは自分を見つめます。興味のあることとか好きなことで良いかもしれません。不思議に思うことでもいいでしょう。例えば、「アニメ」に興味があったとしましょう。「アニメ」からスタートして思いつくことを考えます。「声優」「漫画家」「イラストレーター」などが思いつきやすいでしょうか。

 

ここで、自分が今思いつくことは、かなり狭い範囲の選択です。一度アニメを見てみましょう。最後の制作に関わった人や企業を見てみるといいでしょう。そうすると、「音楽・効果音」「映像編集」「広報」など、色々と関わっている人が見えてきます。

 

「アニメ」の次にたくさんの選択肢が出来ましたね。そこで何を取るかによります。複数あっても構わないと思います。例えば「イラストレーター」「広報」に興味があったとしましょう。

 

今 → 「アニメ」 → ? → 「広報」「イラストレーター」 → ?

 

といった形で考えます。「アニメ」からいきなり「広報」や「イラストレーター」にはなれませんよね。その間が必要です。また、その後のことを考えることも大切でしょう。例えば、「アニメ」の後に考えられるのは、「広報」や「イラストレーター」になるための方法です。ここは、二つも違う属性を持っていますので、道が複数に分かれるでしょう。

 

「広報」は一般就職になります。大手の所に勤めようと思えば、「大学」が有利になるでしょう。一方「イラストレーター」は「専門学校」や「美大」系になるでしょう。また、絵を各教室に通ったり、自分で絵を描いて練習したりする方法があります。「イラストレーター」は学歴ではなく、実力が必要になる分野です。

 

という風に考えると、選択肢は絞られてきます。広報の場合は選択が早そうですが、「イラストレーター」の場合、「美大」を選択して、イラストレーターの道を選びつつ、技術が伴わない場合は就活をして「広報」に進むことも可能です。絵は習いに行ったり、自分で描いたりして、勉強は別にしたいというのであれば、専門学校や大学を選択することも出来ます。

 

このようにして、必要な要素を出していけば、色々と選択肢が生まれて、目標が出来てきます。実際にその道に進んだ後どうするかというのも考えておくと、モチベーションが高まります。自分の例に置き換えて考えてみましょう。

 

ひかり
ひかり

ボトムアップは今いる自分からスタートして考えるんですね。道が色々広がるような気がします。

 



トップダウンとは?

トップダウンは上意下達という意味になります。ビジネスの世界では経営陣が決定して、それを社員に命令することです。これを目標設定に置き換えると、ゴールを先に設定してから、そこにたどり着くまでに必要なことを逆算する形になります。

 

これは目標が明確な場合に有効です。人生のゴールと考えると壮大なので時間が掛かりますが、高校生くらいまでならば、どういう仕事について生きていきたいかを考えるといいでしょう。

 

この方法は私が高校生の時に使っていた方法です。私は高校生の頃に、高校の国語科先生になりたいと思いました。これが目標になったのです。

 

「高校の国語科の先生になりたい」← ? ← ? ← 今の自分

 

ゴールから必要なモノを考えていきます。「?」の数は状況に応じて変わってくるでしょう。まず、高校の国語科の先生になるためには、「高校の国語科の教員免許」が必要になります。高校の国語科の免許は、教育大学系の「国語」を専門としているところにいけば取得できます。

 

「高校の国語科の先生」← 教育大系の国語 ← ? ← 今の自分

 

しかし、調べてみると分かるのですが、教育大系の国語は「中学国語」がメインなのです。中高の免許は同時取得できることが多いので、高校の教員免許は取れるのですが、どことなく不安を感じました。高校の先生に相談したところ、「高校の国語科は専門性が高いので、大学で専門的に勉強した方が良い」と言われました。

 

教員養成の分野は確かに教育について色々知ることが出来るのですが、専門性に欠けるところがあります。これは、実際に教育現場に出てみた時に実感しました。専門では無いけれど国語の先生をやっている先生は結構苦戦を強いられている感じがありました。

 

ということで、当時の先生の助言は当たっていました。私はその助言を信じて、国語を専門的に学べて、免許の取れる所を探します。

 

文系の高校の教員免許は少し不思議なのですが、「社会科」の免許は幅広く取れます。文学部の地歴系や教育学、心理学、法学部、商学部や経済学部でも取得できます。つまり、ある程度幅があるのです。「英語科」の教員免許も、英米科がメインですが、他の外国語を履修していても取得することが出来ます。

 

ところが、「国語科」は取得できる範囲が狭いのです。文学部で取れるか、昔ながらの文学部ではその中でも、「言語文化」コースで無ければ取得できないところも多いのです。ということで、自ずから私の選択肢は「言語文化コース」の中で、専門的に学べる「国語学や国文学」のあるところになりました。

 

このことに加えて、家から通いやすい学校という条件をつけました。通学に数時間費やすのはもったいないですからね。他にも、勤務は私立高校を希望していましたが、公立高校を受ける場合の教員採用試験では、一般教養を問われますので、全教科やっておく方が良いと思ったので、国公立で選ぶことにしました。

 

「高校の国語科の先生」←○○大学・文学部・国語国文学 ← ? ← 今の自分

 

こういう風に具体的に一つ決まりました。次はその大学に入るまでに必要なことです。そのためにはどうすればいいのかを考えます。

 

私が通っていた高校では、目標にした大学には現役で数人しか通っていませんでした。とりわけ、文学部になると現役は1人いるかいないかでした。国公立の文学部は意外と倍率が高いのです。昔ながらの方式をとっている場合、教育学や心理学、外国語など全部がワンセットになっているからです。

 

そのため、私は次のような目標を立てました。

 

「高校の国語科の先生」←○○大学・文学部・国語国文学 ← 高校でトップを取る ← 今の自分

 

となったのです。高校の枠にとらわれていてはいけないと思ったのです。トップが当たり前、それよりも上を目指すというのが私の目標となりました。

 

このように、トップダウン方式で考えていました。この方法は今でもよく使います。なりたい自分を考えて、そこから何が必要か逆算していくのです。最近では数年単位で考えることもあるくらいです。使い込んでいる方法なだけあって、非常に使いやすいです。

 

林太郎
林太郎

目標が決まっている場合は使いやすいんですね。将来は○○になりたいですって言ってた自分を思い出してみよう!

 



さいごに

今回は二種類の目標設定の仕方を説明しました。ボトムアップはぶれやすいところがありますが、様々な道を発見できるので、調べていくとより明確な道が見えてくるでしょう。トップダウンは目標が決まっているので、達成するまでの道順が明確になります。ただし、視野が狭くなるので、他の道を見落とす可能性があります。

 

この方法はどちらも使えるようにしておくといいでしょう。その時その時に応じて使い分けて、よりよい選択を出来るようになっていってください。

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