古文の好きなところベスト3!!
古文の好きなところベスト3!!
今回は古文の好きなところベスト3を発表します!
好きなところがある人なんているんですか?
皆さん真面目に答えてくれましたよ。なしって書いた人4人だけでした。
難しいけど、好きなところがあるっていう気持ちは分かります。
そうだね。どんなところが好きだったのか、見て行ってみよう!
この記事は2023年1月25日にリライトしました。
1位 昔の様子を知ることが出来る!
意識調査の結果、1位は「昔の様子を知ることが出来る」というものでした。古文をただの現代語訳して問題を解くだけと考えてしまうと、面白くありません。入試だけを意識いて古文と向き合うと、本当につまらないものになってしまうと思います。英語と同じように外国語の勉強をするのと変わらなくなってしまうでしょう。
しかし、古文を一つの文学作品として捉え、そこに描かれる世界を楽しむことが出来れば、非常に面白くなります。私たちと同じ日本に暮らしていた人たちの様子が分かるのです。学校の教科書で扱われる物語の多くは王朝文学なので、貴族の世界観が分かります。現在の私たちにはなじみがなくなってしまった世界ですが、現在からは想像できない分、イメージで楽しむことが出来ます。
これは現代文の小説でも同じですよね。小説の世界観を楽しめる人にとっては古文も同じように楽しむことが出来ます。しかし、小説を楽しめない人は、なかなか古文を楽しむことが難しいかもしれません。
世界観を知ってイメージして読む、と言われると、入試を意識して取り組んでいた人にとっては、「解答が一つなのはおかしい」と思うかもしれません。しかし、これは間違っています。全ての部分が自由に解釈されるわけではありません。当時の歴史的背景を元に読み解けば同じ意味になる部分があり、そういう所を問題にして聞いているのです。つまり、答えが一つになるのは必然なのです。
よく混同があるので、気をつけましょうね。
2位 言葉の豊かさ
これは私にとっては意外でした。この後の記事でも触れますが、嫌なところ、苦労したところともに1位は単語関連でした。しかし、好きなところにも上位に上がってくるのです。
これは難しいと感じながらも、複数の意味を持つ言葉を巧みに使って表現している部分に敬服しているといった感じでしょうか。素敵ですよね。難しいと思いながらもそこが好きなポイントになるっていうのは、古文独特の現象じゃないでしょうか?
私自身は言葉の豊かさというのは、ちょっと苦手です。学校の教科書や大学受験レベルの言葉であれば問題ないのですが、研究レベルで言葉の豊かさと言われると非常に難しいのです。
物語文よりも、万葉集や古今集などで習う「和歌」の世界の言葉が非常に豊かです。あの世界の研究をしている人はすごいと思います。知識の量と言葉への感性が無いとなしえない研究分野です。
何でも良いので、和歌を一首選んで、自力で現代語訳を作ろうとしてみてください。すごく難しいですよ。言葉の意味を並べただけでは意味が通らないものが多いです。読まれた時代、テーマ、補うポイントをしっかりと調べないと意味が通りません。そういう難しさがあるので、挑戦してみると良い刺激になりそうです。
和歌って意味が分かると面白いですよ!好きな歌を何首か持っておくと楽しくなります。
3位 物語が面白い
3位は「物語が面白い」でした。これは、単純に物語の質が良いということでしょう。古文作品は読み継がれてきています。面白くない物語は淘汰されていなくなってしまいます。ですので、教科書に載っている作品というのは醍醐味中の醍醐味なのです。初学者向けの話から、物語の奥ゆかしさを学ぶ作品と多彩に載っています。
みなさんは、教科書以外に古文を読んだことがありますか?『竹取物語』は、童話の「かぐや姫」で読んだことがあるかもしれません。『源氏物語』は「あさきゆめみし」という漫画で読んだことがある人もいるかもしれません。こういう風にリメイクされているバージョンもありますが、本来の古文のままで読んだことがあるかと言われたらどうでしょう?
研究の時には写本という昔の文字で書かれたものを参考にしますが、それはいきなりでは読めないので、活字になっているものを読むと良いでしょう。その時におすすめな古典文学全集を紹介しておきましょう。
新日本古典文学大系(岩波書店)
新編日本古典文学全集(小学館)
この二つの大系は読みやすいでしょう。こちらは新しいバージョンです。「新」「新編」のない、昔のバージョンもあります。学校の図書館ではどちらかが入っていることが多いでしょう。探してみてください。たくさんの作品を読むことが出来ます。古文を自力で読むのが苦手な人は、「新編日本古典文学全集」の方をおすすめします。こちらは「語注、本文、訳」の構成になっていて、古文が苦手な人でも読めるようになっています。
教科書の出題範囲が分かっていれば、新編で先に探しておけば、古文の授業を楽に受けられるようになります。探しておく価値は充分にありますよ!
訳つきの本があるなんて知らなかった!調べてみよう!
さいごに
さて、今回は好きなところベスト3でした。やはり古文教材は面白い話が多いようですね。「歴史的背景を押さえながら物語を読む」これが、王道と言えそうですね。イメージしながら読むというのは非常に良いと思います。私も常々イメージを大切にするように指導しています。それが正しい方向であることが分かって、ほっとしました。
古文を読んで笑うことが出来るというレベルになれるといいですね。