古文の参考書はどうする?③ 読解問題集編!
古文の参考書はどうする?③ 読解問題集編
『古文の核心』の使い方わかりました。これで定期テストや受験の基礎段階は大丈夫そうです。
しっかり取り組めれば大丈夫だろうね。
でも先生、受験基礎って3ヶ月でしたよね?その後は何をするんですか?
読解演習ですね。これはしばらく続けないといけません。
読解演習は問題集を使うのですか?
そうだね。問題集を使います。比較的手に入りやすい問題集を使って行うことができます。
じゃー今回もお願いします!
では、問題集についてお話ししていきましょう!
目次
『古文上達』『極める古文』『得点奪取』の三冊!
古文の基礎学習で土台作りが出来たら、次は読解演習に入っていきます。ここで注意が必要ですが、単語や文法を一切やらなくてよいというわけではありません。どういうメニューかはまた別記事で書きたいと思います。
さて、今回は三冊紹介したいと思います。有名な問題集でもあるので、もうご存じの方もいるかもしれません。
①『古文上達 読解と演習56』1049円
これは私が高校生の頃にはすでに発売されていた問題集です。古本屋さんにも売られていたので、それなりに実績があると思います。選択式から記述式までまんべんなく配置されているので、問題演習のうってつけです。
ただし、この問題集は基礎段階がきちんと出来ていないと難しく感じるかもしれません。基礎段階と学校の授業のレベルを合わせて、うまくステップアップしていたら使用してOKという感じです。
始めの5題くらいの問題を解いてみて、半分も正解できないのなら辞めた方がいいです。それくらいの難しさがあると思ってください。
この問題集から入っていけば、2ヶ月くらいでこの問題集を1周すると力が付きます。この一冊と最後に紹介する『得点奪取』をやると、記述まで対応できるようになるので、ここに入っていければスムーズに学習が進むでしょう。
②『極める古文シリーズ』918円
-注意ー
2019年1月中旬。著者板野博行氏が逮捕され、釈放されたニュースにより、Amazonの在庫が一時品薄となっています。今後も出版されるかわかりませんので、絶版が確認され次第削除いたします。
ー注意 以上 ー
もし①『古文の上達』が難しい場合は、こちらを使用することになります。ゴロゴで有名な板野先生が作った問題集です。1~3のレベル別になっています。この問題集のいいところは適度な難しさと、1で文法事項をほぼカバーしていることです。
他のレベル別問題集もありますが、基礎段階が終わった人にとっての文法復習は大切です。この問題集は実際の文章を通して文法を復習する機会が設けられていますので、おすすめしています。
1~3を通してやれば、文法の復習+問題演習が充分に出来ます。ただし、これにも弱点はあります。それは、問題量が多くなりますので、時間が掛かることです。①と②は同時並行では無くて、どちらかを選択する必要があります。①を優先して、難しかったらこの②を選ぶという形で行きましょう。
③『得点奪取古文―記述対策 (河合塾SERIES)』1028円
さて、最後の仕上げはこの③です。得点奪取シリーズは記述対策です。私大の2次試験に記述がある人や国公立文系の二次試験の国語で記述がある人向けです。そうで無い人はする必要はあまりないのですが、実力をつけるためにはやっておいて損は無い問題集です。
この問題集は実際に記述問題を解いて、採点基準が明確に示されて採点できるようになっています。採点例も載っていますので、自分の解答と見比べて採点する技術が身につきます。
自己採点する技術は練習しておいた方が良いです。よく模試では自己採点をすると思いますが、記述の自己採点はなかなかできません。模試だけでは少ないので、得点奪取で補強しておくと良いのです。
記述式の自己採点では、高校生の皆さんは甘くなりがちです。授業で自己採点をさせてみるのですが、結構甘いです。頭の中で思っていることと解答が合っていれば○をつけたくなるんですよね。でも、実際に書いている記述内容からはそれが読み取れないということが多いのです。そうならないためにも自己採点の練習は厳しく行っておく方が良いのです。
三冊あるのか。どれを使おうか悩みますね。自分のレベルを知ってから選ばないといけないですね。
演習の期間
さて、ここまで三冊について説明しました。「①+③」か「②+③」のどちらかを選ぶことになります。
①は2ヶ月くらいじっくり時間を掛けて問題を解きます。②は三冊ありますので3ヶ月くらい掛かるでしょう(もっと速めても良いですよ)。③も2ヶ月くらい掛かるでしょう。古文に特化してやれば速められます。
ということなので、①+③コースは4ヶ月、②+③コースは6ヶ月になります。もちろん、他の教科や古文単語や文法の復習を適宜入れていくことになりますので、これくらい時間が掛かっても仕方ありません。
基礎づくりで3ヶ月だったので、おおよそ7ヶ月から9ヶ月となります。3年の4月からスタートしたとすると、11月から1月くらいになります。よって、この後は過去問で最終調整していくことになります。
私の指導方法はこのような形になっています。使う問題集もはっきりしていますので、予定を立てて実践していくことができます。ただし、スタートラインは個人個人異なります。こちらが思うよりももっと出来ていない場合はもう少し時間が掛かる場合もありますので、ご注意ください。
古文の学習方法の流れが分かりますね。一年を通しての計画をまとめたページがあればいいなぁ。
さいごに
古文の勉強方法について書いてみました。参考書が多くて選べないというところから派生しました。問題集が多くて選べないのは、確かに乱立しているからという意味もありますが、ゴールを見据えていないので選べないという意味でもあります。
これは塾でも学校でも、ゴールを見据えて授業をしていくと分かるようになってきます。同じ指導者でもゴールを見据えずに目の前のことだけをこなしてしまう人もいるのがとても残念です。
このページにたどり着いた人はそういう意味ではラッキーです。一通りの流れを紹介しました。この方法で最後まできちんと取り組んだ人は、古文を得点源にして入試をクリアしていきます。暗記力も鍛えられますので、他の教科の力にもなっていきます。
他にも指導する立場にある人も真似してもらって構いません。初めて教えるけどどうしようと悩んでいるのなら、使ってみてください。よかったらご自身でもやってみるといいでしょう。流れがつかめるので、指導しやすくなると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。