小論文の書き方講座⑧ ーセンスって必要!?-




小論文の書き方講座⑧

ーセンスって必要!?-

さて8時間目の始まりです。あっという間に8時間目のような気がします。これって不思議ですけど、授業受ける側は、8時間って長く感じます。でも、授業者は8時間ってあっという間です。それは全体像をもって臨むからだと思います。全体の今はどこにいるのかはっきりしているので、終わりが見えています。受ける側はゴールが見えないから、長く感じてしまいます。この講座は全体で10時間ですから、これで8割です。

 

今回の講座は、国語の勉強で言われる「センス」です。センスについて触れておきます。

小論文とセンスの関係

小論文とセンスの関係は、一言で言えば「あまり関係がない」です。これが作文であれば、センスが必要だと思います。作文は自分の感じたことや経験を書くわけですから、どういう表現ができるかを工夫することが必要です。そのため、語彙力や感性が大切になってきます。

 

しかし、小論文は筋道を立てて、相手に説明する「技術」です。普段の会話で使わない表現方法なので、センスと言うよりも練習が大切です。だから、小論文というのは、どれくらい練習してきたのかを見極めることができるのです。

 

最近の入試問題は、課題文を読み解いてから小論文を書くことになります。その課題文の多くは評論文です。評論文は高校に入ってから本格的に習っていきますので、高校生活の中でどれだけきちんと国語を勉強してきたかということが分かります。

 

そして、課題文から自己の考え方を提示しなければなりませんが、その引き出しは生活の中で疑問に思ったことを調べて、理解することをいかに繰り返してきたかということで大きさが変わります。小論文を書くときに、具体例が思い浮かばないという人は、普段の生活の中で疑問を持つことが少ないために、引き出せないのです。

 

つまり、センスというよりも、日常生活、学校生活の中で、いかにアンテナを張って生きているかということが大切になります。学校の中だけが勉強の場ではありません。新聞、書籍、ネットなど様々な情報ツールがあります。それらをどれだけ活用し、文字にする練習をしたか、ということが大切になります。

 

この具体例の部分が一見すると、センスに見えてしまうのです。具体例の持ってきかたが上手い人を見ると「センスが良いんだな」と判断する人がいますが、そうではありません。普段からいろいろなアンテナを張って生きてきたと言うことです。

 

文章の読み方、書き方は高校生になってから練習するものですから、それほど大きな差はないでしょう。しかし、テーマに沿った具体例を引き出せるかどうかは、日常生活の過ごし方が影響するので、早い内から切り替えていかないと大きな差になってしまいます。ただ受動的に勉強している人は危険だと思ってください。

 

ということで、小論文とセンスの関係はそれほどありません。むしろ、きちんと高校の授業を受けて、読む技術を磨き、普段の生活から興味のアンテナを張っておくということが大切になってきます。



小論文の上達のヒント

小論文の上達については、「練習あるのみ」です。ヒントは、「興味のアンテナ」と「添削」です。練習は書く練習です。まずは簡単にルールを押さえましょう。このサイトでは、基本的な流れに沿ってまとめています。参考書も売っていますが、かなりルールが細かいので、読むだけで挫折しそうです。ルールを押さえたら書くだけです。この記事を順番に読んでいる人は、もうルールは習得しています。

 

「興味のアンテナ」とは、先ほども触れましたが、世の中にあることに興味を持つということです。別にそれについて延々と研究する必要はありません。ちょっと気になったら調べておくことです。今はインターネットが普及していますので、少し検索すればすぐに分かります。その分かったことをまとめておき、自分の言葉にできるといいですね。

 

たとえば、「マンホール」に興味を持ったことはありませんか?普段から気にしない人にとっては、興味の手がかりもないでしょうが、「丸いマンホールには意味がある」と知れば、その意味を知っておくことが大切です。ぜひ調べてみてください。他にも「信号機の電球が切れていないのはなぜか」というのも面白いです。信号機の管理方法、信号機の青の時間は変えられるなど色々知ることができますよ。

 

今回のたとえは「物」に対する興味ですが、社会的な問題への関心も大切です。ニュースソースをどこかから見つけてくる必要があります。ここで、各メディアの使い方を少し紹介しておきましょう。

 

ネットニュース … 最新情報。ただし、内容が薄い。

新聞      … 比較的新しい情報。書き手の考えや調査が反映される。

書籍      … 情報は少し古くなるが、深く考察される。

こういう違いがあります。スマホでニュースを確認するのも良いですが、実は「出来事」くらいしか分からないのです。そのため、新聞や書籍で考察を読んで、考えをまとめておく方がいいでしょう。

 

入試に出る話題も、入試を受ける年の内容が出ることはあまりありません。なぜなら、入試問題はかなり時間をかけられて作るので、直近の話題には触れられないのです。そのため、書籍になってある程度考えが記されている内容が多くなります。もしくは、最近の技術革新について触れて、どういう展開が予想されるか問われることも多くなります。特に理系の学部では、最先端の研究をしていることが多いので、それに関わる内容になってしまうのです。

 

もう一つの「添削」はこれまでの内容でもお伝えしてきました。この講座ので触れていますので、読み返してください。まさかとは思いますが、添削を嫌がっていないでしょうね?受かる小論文を書くためなら、嫌がらずに添削を受けてくださいね。

 

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さいごに

今回は小論文とセンスの関係、上達のヒントについて触れていきました。講座は⑦までで一通り終わりです。今回の講座からは、コツとなる方法を説明していきます。特に自分自身の中でストックを作っていく方法です。

小論文の書き方を決めるのは、練習添削です。そして中身を決めるのは、あなた自身の引き出しの多さになります。小論文が下手な場合は、どちらかが欠けているか、両方が欠けているからでしょう。少し気をつけるだけで、日常の中からたくさんのポイントを拾えますので、実践してみてください。

 

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