勉強法 文系・理系の高校生にとって必要な教科とは?
勉強法 文系・理系の高校生にとって必要な教科
先生、俺、英語が苦手なんで理系に行きます!
どうしたんだい?突然何を言い出すんだい?
やっぱり個性を活かすって事は得意なことを伸ばすってことじゃないですか?だから、出来ないことはきっぱり諦めてしまおうと思ったんです。
それ、本気で言っているんですか?
自分なりに1日悩みました!
もっとしっかりと情報収集して選ぶのを悩むって言うのであって、1日一人で考えるのは「何となく考えました」と大差ありませんよ。
確かに、それは何も考えていないのと同じだと思うよ。
えっえっ!?!?そんな感じで言われちゃうんですかっ!?
世間ではそういう風に苦手な教科によって文系と理系を選ぶ人がいるけれど、それは辞めた方がいい。苦手教科もきちんと勉強すれば取り戻せるので関係ありません。
そんなものなんですか・・・・・・
将来的にやりたいことができるようになりそうなところを選べばいいんですよ。今は出来なくてもできるようになるかもしれません。
将来やりたいことですか。見つからないと難しいですね。
そうだね。その場合は、興味のあることが出来そうな範囲のものはやっておくことになりますね。目標が明確なほど範囲が決まってきますが、そうでないほど幅広くやらないといけません。
でもでも、理系の方がなんかかっこいいじゃないですか?知的なイメージがあるし・・・・・・
知的なイメージですか。理系による気がするけれど・・・・・・そういえば、先ほど、「英語が苦手だから理系に行く」と考えていましたよね?
傷口を広げないでください。
いやいや、ここに良い勘違いが含まれているんですよ。文系は、「国英社」、理系は「数理」と思っている人がいるんですが、これって間違いなんですよ。
そうなんですかっ!?
間違っているのは理系の部分で、「英数理」の三教科が必要です。英語は文系であろうが、理系であろうが必要です。
えっ、じゃあ英語が苦手だとどちらも選べないじゃ無いですか。
そうです。英語だけに関しては出来るようにしないといけません。ただし、入試レベルでって話ですけどね。
そこんところ詳しくお願いします。
今回は、文系、理系にとって必要な共通教科についてお話ししましょう。
勉強法 文・理両方で必要なのは英語!
文系にしようか、理系にしようか悩んでいる高校生は結構いると思います。入学当初から振り分けられる私立もありますが、多くは1年の間に希望が取られて、2年次から分かれます。
もちろん、学校には学級数が限られていますので、希望すれば全員が理系にいけるというわけにはいかないでしょう。(一部学校では希望すれば可能な場合もありますが、なんちゃって理系になりがちなので、ある程度の選別があったほうがいいと思っています)
成績で選別される際に、「数学」と「理科」の成績を元に判断されると思いますが、そのことによって、理系は「数学」と「理科」だけで良いと思われがちなのです。
確かに、数学や理科については、理系にとって国公立であろうが、私大であろうが必要になってきます。そのため、「数学」が極端に出来ない場合は、かなりの苦痛になってしまいます。例えば、小学校の時から算数が苦手で、中学校でも分からなくて、高1でもっと分からない人が理系を希望すると大変なことになります。(しかし、本当にやりたいことに繋がるのであれば、苦手になったところから戻って勉強すれば良いと思います)
本来なら希望者がたくさんいるために、成績で制限を設けて振り分けるというシステムだったはずが、いつの間にか、文理の選択が苦手科目で決める方法が多くなってきました。
「数学が苦手だから文系に」
「国語が苦手だから理系に」
こういう流れが当たり前のようになってきました。そして、その中で、
「英語が苦手だから理系に」
という発想が生まれてきました。しかし、ちょっと待ってください。英語って本当に文系の科目なんでしょうか?
実は、理系にとっても英語は必要な科目になってきます。国公立の場合、センター試験があります。これは文系であろうが、理系であろうが避けて通れません。ここでは英語が課されます。二次試験に英語が課されていない場合、センター比率が高いという場合もあります。
私立大学の理系であっても、英語が必須科目になっていたり、数・理と1科目選択で、その選択科目の中にあったりします。もちろん、探せば英語が無い理系もありますが、行きたい大学がそうとは限りません。英語を勉強しないことによって、受験の選択肢が狭まる可能性があるのです。
それと、大学に入ってからですが、理系は英語が必須です。上位の大学で高い研究をしようと思うと、ほとんどの論文は英語です。もちろん、和訳が出ているものもありますが、原典を当たるためには英語が出来ないといけません。より高度なことを知りたければ、英語は必須の世の中なのです。
ということで、理系は英語から逃れられません。文系ももちろん必要です。文系であろうが、理系であろうが、必要になってくるのです。これは現在の入試制度、大学のあり方を考えると避けて通れないのです。
とはいえ、英語が話せるようにならなければならないかというと、それはまた別です。学会で発表して世界に羽ばたくのなら必要ですが、入試や研究の段階においては、読み書きが出来れば良いのです。だから、高校までの学習の「読み」を中心にした学習は理系にとって重要なのです。そういうわけで、文理共通で必要なのは「英語」になるのです。
全然知らなかった・・・・・・英語って文理両方必要だったんですね。危ない選択をするところでした。どうして理系に行きたいのか、もう一回考えます!
勉強法 大学受験で必要な偏差値
大学に必要な偏差値というのは、大学ごとによって異なるので、一概にこの数字とは言えません。しかし、何も無かったら判断しづらいと思うので、一応言われる値があります。私は関西で教えているので、関西圏の大学になりますが、関関同立と言われるラインの私立大学に行こうと思うと、英語の偏差値は60以上と言われます。中堅以上の大学に行きたいのであれば、英語の偏差値の最低は60ということです。
これは私が高校の時から言われている値です。今も使えると思います。とはいえ、入試は生き物です。入試難易度は変化するので、一応の目安だと思ってください。関関同立とまとめられていますが、この中でも同志社は少し格が上です。偏差値60では到底足りません。しかし、仮に60だとしても、他の教科が得意であれば挽回は可能というラインです。
よく勉強が苦手な子やしたくない子が大学に行くことを選んだとき、受験科目の少ない私立大学を選びがちです。国公立が5教科8科目必要なのに対して、私立は3教科で済みます。「少ない=楽」という発想です。しかし、本当にそうでしょうか?
科目数が少ないということは、それだけ各教科に割ける時間が多くなると言うことです。ここから、各科目の偏差値があがりやすいということです。国公立の偏差値が60で、私立大学の偏差値が62だとしたら、私立の方が難しいとは言えないのです。科目数が違うので、同じ土台で話すことが出来ません。そして、このことは、そのまま受験生に跳ね返ってきます。
つまり、「科目数が少ない=偏差値が高くなる」傾向にあるので、決して楽になるとは言えないのです。そのことを勘違いしないようにしてください。偏差値ばかりに気を取られるのはいけませんが、一つの目安になるので、上手に使いましょう。
偏差値って高いほど難しいから、自分のいけるところを探すための数値だと思っていました。偏差値は上げることが出来るから、難しいと思っても、そこまで頑張ればいいんですね!
さいごに
今回は英語と偏差値について触れてみました。英語は文理問わず必要なので、しっかり勉強しましょう。
私は英語が一番嫌いです。苦手だから嫌いというわけではありません。言語について思い入れがあって、英語の成り立ちが好きでは無いのです。とはいえ、英語は意思疎通という点では非常に優秀な言葉です。そのことは認めています。
私は元々英語が外国語と認識できていなかったので、中3の時、英語は壊滅的な偏差値でした。しかし、そこから勉強して挽回しました。高2の時に英検2級を取得しましたし、マーク模試や記述模試でも偏差値70くらいまでには高めました。得点源になりましたが、それでも好きになれませんでした。それからも英語を勉強しましたが、好きにはなれませんでした。
だけど、出来るようにはなれます。好き嫌いで得意不得意が決まる人も多いようですが、そんなことありません。嫌いでもやればできるのです。ただし、かなりの苦痛と努力を必要としますので、そのことに耐えられるかが重要になってきます。
ただ、私の場合は、英語への視点をずらしたので我慢できました。「英語が出来るようになったら、英語を好きになるのは本当か?」という疑問です。それを達成するためには、英語の勉強をしなければ成りません。結果はNoでしたけどね。だけど、英語を敵視したり、嫌がったりはしません。今もたまに英語の勉強をします。Timesっていう雑誌を定期購読していた時期もあります。それくらいの英語力は一応あります。ですが、日常では滅多に使いませんけどね。
ということで、英語が嫌い、英語が苦手、そんな状態からのスタートで出来るようにする経験値はありますし、これまでの指導で英語が苦手な子が入試を突破できるくらいに成長するのはお手伝いしたことがあります。みなさんも出来るようになれるようにお手伝いできたらと思います!