中学校と高校の違いとは?




中学校と高校の違いとは?

 

majime
マジマナ

今回は保護者向けに、中学校と高校の違いをご説明します。

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マジマナ

中学校と高校の違いは、実際に保護者様は経験しているのでご存じかもしれませんが、経験されてからある程度の日数が経過されていると思いますので、現状を踏まえてお話しします。

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マジマナ

お子さんの置かれている現状を理解される方が、余計な心配や不安をせずに済むと思います。

 

高校では習う量が多い

ゆとり教育が実施されるようになり、学習内容が見直されました。詰め込み教育からの脱却がはかられたのです。そのため、一度は学習内容が減りましたが、脱ゆとり教育が訴えられるようになり、その方向に進んでいます。

 

学習内容が再び増えています。ゆとり教育の時と比べることが出来ませんが、学習内容の再編により、かなりの量が復活しています。しかし、週休2日制が定着していることで、昔のように時間数が無い中で、授業の内容量が増えているので、授業時間が足りずかなり厳しいものとなっています。

 

また、大学入試で必要な知識量は昔とそれほど変わっていません。むしろ、選択科目の複雑化により、履修すべき内容が高校では多くなっています。中学校での履修範囲は、ゆとり教育の前に近づいた程度ですので、高校での学習内容の占める割合が大きくなっています。

 

つまり、学習内容の増減により、中学校で習う量と高校で習う量が大幅に異なることになってしまっているのです。短い時間の中で多くのことを学ばないといけませんので、中学校のやり方では通用しなくなっています

 

高校での学習内容に付いていくためには、高校生なりの学習方法で立ち向かっていく必要があります。また、脳の成長に伴い、中学校での学習方法では脳がなかなか受け付けなくなり、中学では優秀だったにもかかわらず、高校で落ちこぼれてしまう現象がよく起きます

 

高校と一口に言っても、入試がありますので、レベルが異なります。基本的な履修条件は同じですが、大学入試を受ける人が多い高校とそうではない高校では、学習内容のレベルが変わりますので、気をつけてください。

 

高校によって差はありますが、習う量が増えるのは同じです。中学までとは異なり、「欠点」が設定されているため、テストで最低点をクリアできなければ、「単位修得」ができなくなります。卒業までに必要な単位数が決められていますので、それをクリアできなければ、卒業ができません。また、学校によっては進級条件が設定されているので、上の学年に上がることが出来ずに「原級留置」、つまり「留年」することになります。

 

留年制度は高校では今も健在です。留年したことが無い人にとっては、制度そのものは聞きますが、他人事と思ってしまうでしょう。しかし、これは誰にでも訪れる可能性のある危険性です。「少々勉強しなくたって」と言っていられる状況は良いのですが、進級できない、卒業できないとなると一大事ですので、お子さんの学習状況は知ることが出来る状態にしておくとよいでしょう。

 



授業スタイルに合わせて受けるべし!

中学校までの授業は義務教育であるため、点数がいくら悪くても卒業できます。また、中学生向けの塾や通信教材が充実しているため、高校進学者の多くは何かしらの手段に頼ることが多くなっています。

 

しかし、高校に進学すると、塾や予備校はありますが、基本的には大学受験に向けてのところが多いです。日常の学習を見てくれるものと言えば、個別指導や家庭教師がメインとなります。頼る手段があることにはありますが、中学校の時と比べて費用が高く、全ての教科を頼るというわけにはいかなくなってくるでしょう。

 

高校の授業は無償化されつつありますが、義務教育ではありません。必ずしも卒業する必要はないのです。しかし、現実では最低限と考えられやすいですよね。なんとしてでも、テストをクリアして、単位を取得する必要があるのです。

 

今の時代、学校の先生は若返りをしています。団塊の世代が一通り退職して若い先生が多くなっています。これまでの授業では通用しないと言われているので、授業を改善して取り組んでいる人も増えています。一方で旧来通りの授業を続ける先生もいます。

 

つまり、今の高校では、「旧来通りの授業」と「新しいタイプの授業」が混在している状況です。このことにより、混乱が生じる場合もあるでしょうが、今までの通りの授業では勉強できなかった子どもでも勉強するチャンスが広がっているとも言えます。

 

「旧来通りの授業」は非常にコストパフォーマンスが良い授業形態です。一人の授業者が40人という集団に知識を教授できるからです。しかし、これには受け手の努力や工夫が必要です。先生の授業スタイルに合わせて、話の聞き方やノートの取り方を身につけていきます。最近ではこの能力が低下しています。そのため授業を聞くことがまともに出来ない場合があるのです。

 

また、「聞いているだけ」の生徒も増えていますノートやメモを取ることに慣れていません。そういう工夫をしている人が少なくなっているためです。この事に関しては、周囲の大人の責任でもあります。右から左へと聞き流してしまっている状態の生徒は、旧来通りの授業ではうまく吸収できないのです。

 

そこで、「新しいタイプの授業」が提唱されています。いくつかの授業方法がありますが、基本的には「主体的に考える」ということが主軸にあります。受け身の学習スタイルから、能動的に勉強していくスタイルです。

 

これは、自分で気になることを調べて勉強していくタイプの学習スタイルです。教科書、資料集、インターネットなど、いまや様々な方法で知識にアクセスできます。そういったものを使って学習するスタイルです。

 

ところが、この学習スタイルは、一通り学習が出来る人にとっては理想的かもしれませんが、知らないことにアクセスして知るというのは非常に大変です。能動的な学習をするためにはある程度の事前知識が必要になるのです。

 

私も最初は能動的な学習はすごくメリットがあると思っていましたが、基本的な知識がある場合とそうでない場合で実施して、効果が大きく異なることに気づきました。この方法では基礎体力として、知識が必要となるのです。

 

また、能動的な学習という部分を誤って捉えてしまい、「放置」と勘違いしてしまっている先生もいます。それでは学習が成り立ちません。

 

授業者は学習者の不足する部分を補うことが出来る存在でなければなりません。そのことに気づいた先生の授業は流れに身を任せ、興味のあることを追究していくと非常に効率よく能力が伸びていくでしょう。

 

しかし、それ以外の方法、「旧来通りの授業」や「誤った主体的な授業」を実施している先生の場合は、受ける側の工夫が必要です。授業者のスタイルに合わせた学習方法が必要になってくるのです。

 

つまり、お子さんの勉強方法が単一的なものであれば、学校の授業について行けていない可能性が高いのです。いくつかの方法を使い分ける必要があるため、「あれ?この子バラバラの勉強しているな」と思った方が付いていけている可能性があります。昔と違って、単一的な方法では通用しない世の中になっていますので、お気をつけください。

 



さいごに

人間はどうしても、「自分の経験」を絶対視してしまう癖があります。少なくとも、基準となっていることが多いです。自分の育った家庭が当たり前になっているので、よその家のことを聞いたら驚いたというのと同じです。

 

高校生の保護者となると、子どもが成長するまでに16年経過しています。学校の教科書は4年ごとに見直されています。学習指導要領は20年くらいの間隔で大きく変わると言われています。共通する部分はありますが、教科書は4回以上、学習指導要領は大きな変革が1度は行われている計算になります

 

そのため、ご自身の経験がそのまま通用しない事態となっています。大学、大学院を経て、高校現場を見てみましたが、それでも大きく変わっていました。6年でも大きく変わっているのです。

 

なので、保護者の方の感覚でお子さんにアドバイスしてしまうと失敗してしまう可能性が高いです。また、思春期のため、反抗心から勉強から遠のいてしまう可能性もあります。難しい時期だと思われます。

 

高校現場は若返りを見せています。高校生の気持ちがよく分かる先生が増えていますので、よきメンターになってくれると思います。全員と上手くいく必要はありません。気の合う人、尊敬できる人と出会えれば、その人とともに生活していくと良いでしょう。

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